熟母縛り(1)「母の日を祝ってくれるなんて孝行息子じゃない」
「今日は何だか嬉しそうね」
「この間話したじゃないですか
今夜息子が家に来てくれるんですよ」
「あっ そうだったわね」
石田福子 56才 バツイチ
遠山光太 33才 ひとり息子 独身
離婚した時に夫の方についていった
今は独り立ちしていつでも会えるが
住んでる場所が離れている
「美恵子さんのところは毎年お正月に来てくれるから
いいですよね」」
「孫とお嫁さんの相手もしないといけないから
ほとんど話は出来ないわよ 特に息子とは」
野村美恵子 63才 息子2人と娘1人
現在は旦那さんと2人暮らしだが会ったことはない
私たちは同じ団地に住んでいるが棟は離れている
話すようになったのは魚屋さんがきっかけだ
『今日はいいタコ入ってますよ』
『あらっ 本当』
『じゃあ・・』
手を伸ばしたタコが同じだったのだ
タコ好きなのは私と美恵子さんの旦那さん
息子も好きだったが今はわからない
「泊まっていくって?」
「聞いてないんですけど用意はしてあります」
「ウフフッ 一緒に寝ればいいじゃない
会うの2年ぶりなんでしょ」
「嫌がりますって」
「お酒飲むんでしょ 大丈夫よ」
電話では何度か話をしてるが
会ったのは本当に2年前だ
結婚を前提に付き合ってた彼女とやってきた
息子と2人きりとなると4年ぶりになる
さらに一緒に飲んだのは20才の時だけなので
13年ぶり・・・あぁ とにかく楽しみだ
「母の日を祝ってくれるなんて孝行息子じゃない」
「ちょっとまだ信じられないんですけどね」
母の日どころか誕生日を祝ってもらったのも
遠い記憶の向こうの話だ
ずっともらえないとわかってれば
あの日のカーネーションも
押し花にして取っておいたのに・・・

「この間話したじゃないですか
今夜息子が家に来てくれるんですよ」
「あっ そうだったわね」
石田福子 56才 バツイチ
遠山光太 33才 ひとり息子 独身
離婚した時に夫の方についていった
今は独り立ちしていつでも会えるが
住んでる場所が離れている
「美恵子さんのところは毎年お正月に来てくれるから
いいですよね」」
「孫とお嫁さんの相手もしないといけないから
ほとんど話は出来ないわよ 特に息子とは」
野村美恵子 63才 息子2人と娘1人
現在は旦那さんと2人暮らしだが会ったことはない
私たちは同じ団地に住んでいるが棟は離れている
話すようになったのは魚屋さんがきっかけだ
『今日はいいタコ入ってますよ』
『あらっ 本当』
『じゃあ・・』
手を伸ばしたタコが同じだったのだ
タコ好きなのは私と美恵子さんの旦那さん
息子も好きだったが今はわからない
「泊まっていくって?」
「聞いてないんですけど用意はしてあります」
「ウフフッ 一緒に寝ればいいじゃない
会うの2年ぶりなんでしょ」
「嫌がりますって」
「お酒飲むんでしょ 大丈夫よ」
電話では何度か話をしてるが
会ったのは本当に2年前だ
結婚を前提に付き合ってた彼女とやってきた
息子と2人きりとなると4年ぶりになる
さらに一緒に飲んだのは20才の時だけなので
13年ぶり・・・あぁ とにかく楽しみだ
「母の日を祝ってくれるなんて孝行息子じゃない」
「ちょっとまだ信じられないんですけどね」
母の日どころか誕生日を祝ってもらったのも
遠い記憶の向こうの話だ
ずっともらえないとわかってれば
あの日のカーネーションも
押し花にして取っておいたのに・・・

