書き下ろし新作「天秤の残骸」電子書籍発売!

義父母の面倒を見るために単身同居することになった
優しい嫁に訪れる無慈悲な出来事を描いたエロティック&サスペンス小説
「天秤の残骸」の電子書籍の発売を開始しました

こちらの作品は電子書籍限定の未発表新作です
「清掃員美花」「息子の視線」に続いての
書き下ろし新作シリーズになりますので是非ともよろしくお願いします



※表紙画像をクリックすると
Amazonの販売ページにジャンプします

第1巻  第2巻  第3巻

☆2014/10/29未明~11/02まで「天秤の残骸」第1巻の無料キャンペーンを行います

こちらの電子書籍は専用のkindleタブレットだけではなく
お持ちのスマートフォン・タブレット(Android/iPhone/iPad/iPod touch)でも
kindleアプリを無料でダウンロードしていただくだけで読むことができます

-本文抜粋-

私の名前は西口サトミ 31才
夫のフミヤさんと結婚して5年になる
子供はいないが幸せに暮らしている

ただある事情が私たちの生活を変えた

「父さんアルツハイマーだって 初期だけど」

まさかだった 
定年を迎えて海外移住のために
いろいろと情報を探してる時期で
夫が電話でいろいろ話してるのを
となりで聞いていたのに

「でもどうしてわかったの」
「母さんのケガの通院でついていって
病院の人が何かおかしいことに気づいて
それで・・・」
「そんなことあるんだ」
「相当おかしかったらしい
母さんに俺の名前を聞いたり」
「それって初期なの?」
「名前を言ってもわからなくなると
かなり進行してるってことらしいよ
だから今のところ本人も物忘れが
ひどくなったと思ってるだけなんだ」
「そうなんだ」

「ずっとじゃないからさ」
「何度も言わなくてもわかってるって」
「母さんのケガが治ったら
またちゃんと姉さんと話し合うし」

夫は長男だが上に姉がいる
わたしとって義理の姉だが
結婚式で会ったきりだ
結婚はしてないようだが実家には
住んでいないとのことだ
何か事情があるのかそれ以上は教えてくれない

義母のケガは足の方だが
半年ほどで完治するらしく
余裕を持って1年という期間限定で
義父母との同居が決まった

夫は仕事があるのでこのままここに残る
週末しか会えなくなるが
なんとかガマンするしかない

「サトミ・・・」

夫はこのことが決まってから
私のことを毎晩抱く
今までは3日に1度のペースだったので
かなりハイペースだ

「疲れてるんじゃないの」
「君のためじゃないよ 俺が・・・」
「うれしいわ」

夫は38才だが年々弱まるどころか
付き合い始めた時よりもずっと
激しくなっている

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「うれしいよ サトミさんと散歩出来て」
「本当ですか」
「今まで会ってなかったからまだお互い
慣れてないけど これからは仲良くやろう」
「はい!!」

義父がまともなことを言うのが不思議だ

「病気がなければ・・・」
「やめましょうよ 考えるの」
「記憶に残ってるから困るんだ
自分のしたことが浮かんでくると落ち込むぞ」
「私たちは病気のこと知ってるんですから
甘えてくれていいですよ」
「優しいな サトミさんは」

しばらく川を眺めていると
空が赤く染まってきたので帰ることにした

「じゃ そろそろ帰りましょうか」
「そうだな」

ただ義父は来た道の逆に向かった

「そっちからも帰れるんですか」
「えっ」

無心だったようだ
義父の目が宙を見ている

-以上-

プロフィール

北条光影

Author:北条光影

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