兄の本性(1)
「このパソコンだけ引き取ります」
「じゃあ あとは処分しますね」
「はい お願いします」
越谷チグサ 38才
私の兄が43才という若さで孤独死した
倒れた時に救急車でも呼んでいれば
助かったのにと叔母は話していた
私たちの両親は早くに亡くなり
父親の妹である叔母に育ててもらった
ただ居候なので肩身が狭かった
叔母にはひとり息子がいて
年は兄のひとつ下だったが
明らかに私たちを疎んでいた
名前は桜井マサキ
特に兄は同じ部屋だったので
相当いびられていたようだ
私には何も言ってくれなかったが
高校を卒業すると寮のある会社に入り
逃げるように家を出て行った
それ以降事務的なことで連絡はしてきていたが
家に来ることは一度もなかった
兄が出て行く少し前から私も標的になった
中2でもうカラダが女らしくなっていたので
オフロや着替えをのぞかれたり
下着を持っていったりやりたい放題だった
のぞきで済んでいたのは最初のうちだけだ
股間を触りながら浴室の扉を開けたり
スカートをめくってパンティを脱がそうとしたり
私が抵抗しないのでどんどんエスカレートしていった
深夜に部屋にまで入ってくるようになり
処女まで奪われそうな気がしたので
2学期になってから叔母に話した
叔母は謝罪してくれて私の部屋に鍵をつけてくれた
かなり叱ってくれたようでマサキは
そのあと私を無視するようになってひと段落した
ただもちろん居心地の悪さは変わらない
兄と同じように高校卒業と同時に叔母の家を出た
兄の死がわかったきっかけは家賃だった
毎月振り込むタイプだったので
振り込まれてないことを伝えるために
管理会社が電話したのだ
もちろん携帯に出るはずもなく
おかしいと思って部屋を開けたというわけだ
もし口座振り落としだったら
数ヶ月は見つかっていなかったはずだ
通帳にが40万ほどの残高が記されていた
兄は無職で携帯の履歴を見たところ
あまり他人との付き合いもなかったようだ


「じゃあ あとは処分しますね」
「はい お願いします」
越谷チグサ 38才
私の兄が43才という若さで孤独死した
倒れた時に救急車でも呼んでいれば
助かったのにと叔母は話していた
私たちの両親は早くに亡くなり
父親の妹である叔母に育ててもらった
ただ居候なので肩身が狭かった
叔母にはひとり息子がいて
年は兄のひとつ下だったが
明らかに私たちを疎んでいた
名前は桜井マサキ
特に兄は同じ部屋だったので
相当いびられていたようだ
私には何も言ってくれなかったが
高校を卒業すると寮のある会社に入り
逃げるように家を出て行った
それ以降事務的なことで連絡はしてきていたが
家に来ることは一度もなかった
兄が出て行く少し前から私も標的になった
中2でもうカラダが女らしくなっていたので
オフロや着替えをのぞかれたり
下着を持っていったりやりたい放題だった
のぞきで済んでいたのは最初のうちだけだ
股間を触りながら浴室の扉を開けたり
スカートをめくってパンティを脱がそうとしたり
私が抵抗しないのでどんどんエスカレートしていった
深夜に部屋にまで入ってくるようになり
処女まで奪われそうな気がしたので
2学期になってから叔母に話した
叔母は謝罪してくれて私の部屋に鍵をつけてくれた
かなり叱ってくれたようでマサキは
そのあと私を無視するようになってひと段落した
ただもちろん居心地の悪さは変わらない
兄と同じように高校卒業と同時に叔母の家を出た
兄の死がわかったきっかけは家賃だった
毎月振り込むタイプだったので
振り込まれてないことを伝えるために
管理会社が電話したのだ
もちろん携帯に出るはずもなく
おかしいと思って部屋を開けたというわけだ
もし口座振り落としだったら
数ヶ月は見つかっていなかったはずだ
通帳にが40万ほどの残高が記されていた
兄は無職で携帯の履歴を見たところ
あまり他人との付き合いもなかったようだ



