息子たちの嫁(3) 「俺たちの嫁を雇ってくれないかって」

次の日長男が嫁と2人で家にやってきた

「マサオにチラッと聞いたかもしれないけど
介助のことで話があるんだ」
「なんだ お金は俺が出すんだし
迷惑はかからないだろ」
「調べてみたんだけど父さんがいうような
人を呼ぼうとするとそこそこ費用がかかるんだ」
「わかってるぞ そんなことは」
「それで・・・父さんに頼みがあって」
「何だよ 一体」
「俺たちの嫁を雇ってくれないかって」
「はぁ?」

思ってもみなかったことだ

「ほらっ まだトイレにも行けるし
専門の人を呼ぶほどでもないだろ」
「そうだな でもいいのか 面倒かけるぞ」
「だからさっき言ったように雇うってことで
介助の人に使おうとしてたお金を・・・」
「あぁ そういうことか おまえたち 
お金に困ってるのか そんなはずは・・・」
「子供たちの塾を家庭教師に変えたり
みんなそれぞれしたいことあるんだよ
うちはそういう理由じゃないけど」
「おまえのとこはなんだ」
「こいつ 働きに出たいってずっと言ってて
専業主婦をずっとしてるから退屈してるんだよ」
「ハハハッ そうなのか ケイコさん」
「お義父さんのお役にも立ちたいですし」
「家族なんだから無償でするのが普通だけどさ」
「それは貧乏人の家だけだろ
みんな自分の人生を生きてるんだ
それに俺が死んだらおまえたちに渡るんだし
どうせ使いきれるわけない このカラダじゃ」
「完治する見込みないって本当なの?」
「無理してリハビリしたら寝たきりになるかもって
医者が言いやがったんだ」
「ハハハッ」

長男はそのあとさらに説明を続けた

第一週が長男の嫁で二週目が次男の嫁と
わかりやすく取り決めてある

「用事がある時は交替で誰か来るから」
「あぁ でもみんなが来てくれるなんてよく説得出来たな」
「そこは公平じゃないと揉めるだろ のちのち」
「そうだな 遺産相続も四等分だし」
「父さんは死なないと思うなぁ 俺が先だと思う」
「おいっ ケイコさんの前でつまんないこと言うな」
「あっ ハハハッ でも本当にそう思ってるんだ」

もちろん死ぬつもりなんて毛頭ないが
こんな俺より先に死ぬなんてかわいそうな気がする

「今月は中途半端だからこいつがずっと来るから
来月の一週目が終わるまで」
「お義父様よろしくおねがいします」
「こっちがよろしくだよ 頼むよ」


「よかったじゃないか」
「あぁ こんなことになるとはな」
「若い女を拝みに俺も度々顔を出さないと」
「ケイコさんはもう44才だぞ」
「熟れ頃じゃないか それにおまえのとこの嫁は
みんな巨乳だから目の保養になるし 楽しみだなぁ」
「俺の介助に来てくれるんだぞ」
「わかってるって 俺も手伝うし」
「いやらしい奴だな」
「おまえだってちょっかい出すつもりだろ」
「バカ言うな 息子たちの嫁だぞ」

そうは言ったが一理ある
デリヘルでも女は来てくれるが呼ばずに済むのだ

ただ騒ぎになると困るのでいたずら程度にとどめよう
息子たちや孫から総スカンじゃこの先寂しい

あぁ こんなこと思う人間じゃなかったのに・・・



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