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悪妻堕天使(3) 「女同士の電話は長いな」

「どうも」
「おっ 噂の鈴木くんの奥さんか
本当にキレイだな」
「えっ 噂のって・・・」
「キレイだから隠してるって噂なんだ
誰にも会わせないしな」
「部長そんな話いいですから入ってください」
「そうだな」

リビングのソファはひとつしかないので
夫用に私の化粧台のイスを置いておいた

「どうぞ そちらへ」
「すまないな」
「鈴木くんもとなりで・・・」
「いえっ 僕はこっちで」
「悪いじゃないか それじゃ」
「本当こっちの方が気が楽なんで」
「ハハハッ そうだよな 俺がとなりじゃ
息苦しいか」
「いえいえ 部長 そんなことは」

「あっ 部長さんはビールでいいですか」
「なんでもいいですよ 気を使わないで」

「奥さんも」
「は、はい」
「こいつほとんど飲めないんで」
「乾杯だけだって いいでしょ」
「はい もちろん」

「乾杯!!」

テーブルにおつまみを並べたあとは
私はもう何もすることがない

「それにしてもキレイだよね」
「えっ」
「うちのなんて・・・」
「奥様の愚痴がはじまったら
かなり酔ってる証拠なんだ」
「そうなの」
「なんだって」
「いやっ すいません」
「あっ そうだ 電話しておかないと」
「愛する奥様にですか」
「言うようになったな 鈴木くん」
「ハハハッ」

夫もかなり酔ってきている

「あっ もしもし いやっ 違うって
会社の期待の星の鈴木くんのところだよ
はぁ・・・ 今から代わるから」
「えっ 出た方がいいですか」
「当たり前だろ」

「もしもし鈴木です 部長には
お世話になっております
はっ はい 泊まっていただきますので」
「おい いいのか 鈴木くん」
「じゃ 代わります」

「おまえきっとまだ疑ってそうだから
鈴木くんの奥さんも出すよ」
「えっ」

まさか私までまわってくるとは
思ってなかったので緊張した

「もしもし」
「すいませんね うちの人が」
「いえ 部長さんにはいつも夫が
お世話になっていますので いつでも・・・」
「いつでもとか言っちゃダメよ
本気にしちゃうから」
「ハハハッ」
「そうだ 今度うちにも遊びにきて
鈴木くんの奥さんがどんな人か見てみたいし
写真も見せてもらってないから」
「もちろん 伺います 近くに来たら
うちにも遊びに来てくださいよ
会社の近くですから」
「そうね じゃ 連絡先聞いておくわね」

部長の奥様と連絡先の交換をした

「女同士の電話は長いな」
「すいません じゃ 代わりますね」

「わかっただろ これでも疑うなら
今からここに来て確かめていいからな」

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