鬼の女房に鬼神の亭主(1)「これからはお互い浮気も楽しんでいかないか」

「これからは2人の幸せだけを考えて
生きていこうな」
「う、うん ごめんね あなた」


水本美香 34才 結婚5年目

子供が産めない女性がいることは知っていたが
まさか自分がそうなるとは思いもしなかった


夫は和明 37才 生花店勤務

将来的には独立して店を開業する予定で
そのために貯金もしている


夫とは世界のバラ展で出会った

私はコンパニオンとして働いていたが
夫が声をかけてきたのだ

ナンパされることには慣れていた
大学生の頃からのコンパニオンのバイトを
していたからだ

来場者だけじゃなく主催者のお偉いさんも
お酒の場に呼んでくれたりした

私は基本的に断ったことがない

いろんなチャンスを得るために
体を絞って露出の多い服で会場にいるのだから
当然のことだ

ただ20代後半になって声をかけられることが
明らかに少なくなっていた

夫は情熱的だった

私の体だけが目的じゃないことはすぐにわかった

はじめてのデートの時から
人生を共にしたいと延々と夢を語っていた


「結婚しよう」
「う、うん」


自分の旬が過ぎているのはわかっていたので
20代の間に結婚しておきたい気持ちが
どこかにあったのは間違いない

見た目は友達に紹介するには悪くないが
私は筋肉フェチなのでもの足りないところもあった


「あっ あぁ~」


私よりも先にイってしまうのも不満だったが
性欲は旺盛だったので回数でカバーしてくれた


「婚約指輪の代わりにこの花束を」


フラワーデザイナーなどいろいろと
花の資格を持っているので
本格的な花束を記念日の度に贈ってくれた

私は花にそこまで興味がないので
もらった瞬間は嬉しかったが
どちらかといえば母が喜んでいた

私がもらった花は次の日には家に飾られた



「美香」
「何?」
「勘違いしないでほしいんだけどさ」
「うん」
「これからはお互い浮気も楽しんでいかないか」

普通の妻なら怒りそうな発言だが
私の気持ちは全く逆だった

「そうね でも子供は作らないで」
「当たり前だろ そんなことになったら
全財産を君に慰謝料として渡すよ」
「ウフフッ それなら安心だわ
女なんかより夢の方が優先だもんね あなたは」
「美香の幸せが最優先だよ」
「うれしい」

「もう相手がいるんじゃないでしょうね」
「いない いない そうだ 浮気相手は
写真付きで報告するっていうのはどうだ
あと会ってる場所とかも」
「浮気アルバムでも作っちゃう?」
「いいね」

何だか楽しくなってきた

倦怠期でもないのにこんな刺激的なことを
言い出すなんて・・・私は夫を見直した

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