ミラクルチェンジ-Around40-(1)「酔うと優しくなるんだから もう 大好き!」
「またここで暮らすのかぁ イヤになっちゃうわ」
「あんたまで出戻ってくるなんて・・・」
「本当だね 親の顔が見てみたいわ」
「何ですって~」
「玄関で喋ってないで早く入ってこいよ
親父がビール飲むのガマンして待ってるんだから」
「あっ 先に出戻ったお兄ちゃんだ」
「俺はただ戻っただけだよ バツイチで」
「同じじゃない 威張らないでよ」
「おまえは名字が変わってただろ 大違いだって」
「はいはい 2人とも入って」
前田明美 39才
子供を授かることなく5年の結婚生活は幕を閉じた
ただ離婚した理由は子供じゃない
性格の不一致でもない 性の不一致だ
自分でもよく5年も我慢出来たと感心する
”一生ひとりでもいいの?”
”また寂しいオナニー生活に逆戻りよ”
”結婚を祝ってくれた友達に顔向け出来る?”
”涙を流した両親に顔向け出来るの?”
”相手は浮気もしてないし愛してくれてるのよ”
自問自答の末 ずっと継続を選び続けていた
最終的に離婚を決断出来たのは兄のおかげだ
『離婚することにした なんとなくもう無理だなって』
その言葉で子供がいる兄よりも身軽な私が
我慢してることにバカバカしくなったのだ
「じゃあ 乾杯するか」
「昔みたいに家族4人で仲良く暮らしましょ」
「ごめんね お父さん お母さん」
「何度も言わなくていいって」
「親父 早く乾杯って言ってくれよ
ずっと2人で話し続けちゃうから」
「ハハハッ そうだな 乾杯!」
「乾杯!!!」
父は政夫 64才 前田酒店社長
母は和美 62才 専業主婦
兄は政志 42才 前田酒店副社長 主に配達担当
前田酒店は駅前の商店街の中にあるので
家からは離れている 車で10分ほどの場所だ
父は祖父から店も家も受け継いだ
「あぁ でも落ち着くわ ボロくなってるけど」
「5年くらいでそんなに変わるわけないでしょ
あんたはここで34年も暮らしてたんだから」
「ちゃんと数えなくていいでしょ」
居間の柱には私と兄の子供の頃の落書きが残っている
母が拭かないようにして保存しているのだ
「美味いな 今日のビールは」
「そりゃあ あんたの大好きな明美が
帰ってきたんですもんね」
「ハハハッ」
「ちょっとは反論しろよ 親父 出戻りだぞ」
「うるさい!いいじゃないか」
「そもそもお兄ちゃんにそんなこと言う資格ないから」
「何だって~」
ビールから日本酒や芋焼酎へと飲み進めていった
「お母さんも結構飲めるようになったんだね」
「明美が出て行ってから徐々に飲むようになってね」
「俺もびっくりしたって 昔は一滴も飲まなかったのに」
「やっぱりお湯割りよね ウフフッ」
「そうそう だんだん壊れてくるから」
「そんなことないわよ ねっ あ・な・た」
「大人の時間なら俺らは2階に避難しないと」
「何を言ってるのよ もう ウフフッ」
「ハッハッハ」
しばらくすると父と母はつぶれてしまった
父も年々お酒が弱くなっている気がする
「明美 布団まで運ぼうか」
「そうだね お兄ちゃん」
居間の奥のふすまを開けて布団の上に寝かせてから
1階の電気をすべて消して2階に上がった
「お父さん ずいぶん早くつぶれちゃったね」
「今日は仕事が結構忙しかったからな」
「そっか 平日だったね お兄ちゃんもでしょ」
「当たり前だろ 俺がいないと店が回らないって」
「店を継ぐのが嫌でサラリーマンやってたくせに」
「反抗期が長く続いただけだよ」
「結婚したあとも反抗期なのはお兄ちゃんくらいだって」
「ハハハッ そうかもな」
「私も仕事しないとダメだよね」
「おまえはいいんじゃないか 親父が現役のうちは」
「本当に?」
「どうせ そのつもりだったんだろ
結婚した時に一生働かなくていいんだって
泣いて喜んでたじゃないか」
「そういうことは記憶から消してよ」
「いやっ 今までで一番の嬉しそうだったからな」
「もう」
「じゃあ 俺も寝るわ」
「うん」
「休み前なら朝まで付き合ってやるからな」
「酔うと優しくなるんだから もう 大好き!」
私は酔った勢いで兄に抱きついた
「おっ おいっ」
抱きとめてくれると思っていたがそのまま倒れてしまった
「ごめんね お兄ちゃん」
「いやっ 不意打ちだったから」
「重いよね」
「そんなことないって 昔はよく乗られてたしな」
「ハハハッ そうだよね 体重は全然違うけど」
父がいない時は代わりに兄の背中に乗っていた
映画でライオンに乗る少女を見てからだ
「このまま寝ちゃおっかな」
「トイレだけ行かせてくれ」
「あっ 私も行こうと思ってたんだ」
「じゃあ 先にしていいから」
「あぁ~ん 優しい!」
兄は酔うと優しくなるが私は酔うとイヤらしくなる
久しぶりにトイレの戸を開けたまま用を足した
ジャ~ ジョボジョボ ジャ~~
「お兄ちゃん 聞こえてる~」
「あぁ そんなことより早くしてくれ」
「ウフフッ わかったぁ」
私が出ると兄はすぐに中に入って戸を閉めてしまった
「お兄ちゃんも開けっ放しですればいいのに~」
ドンドンッ ドンドンッ
ジョボジョボジョボジョボ
「いっぱい出てるね~」
「はぁ~ 気持ちいいや」
ドンドンッ ドンドンッ
「戸を叩くなって 全く おまえは」
兄に頭を撫でられた
「ウフフッ お兄ちゃん 寝よう寝よう」
「あぁ」
2階の部屋は中央をふすまで仕切られている
兄が結婚して出て行ったあとふすまは外してあった
また私が帰ってくることになったので元に戻してあるのだ
学生の頃はふすま側にお互いの机と本棚が置いてあったので
ふすまを開けたり閉めたりすることはなかった
「ズボン脱がしてあげるね」
「ハハハッ どういう風の吹き回しだ」
兄のズボンを引っ張って脱がした
トランクスはおちんちんが引っかかっていて
ずり落ちなかった
「私もスカート脱いじゃおうっと」
「・・・」
兄は私の下着姿を見ることなく眠ってしまった
「お兄ちゃん 大好き~」


「あんたまで出戻ってくるなんて・・・」
「本当だね 親の顔が見てみたいわ」
「何ですって~」
「玄関で喋ってないで早く入ってこいよ
親父がビール飲むのガマンして待ってるんだから」
「あっ 先に出戻ったお兄ちゃんだ」
「俺はただ戻っただけだよ バツイチで」
「同じじゃない 威張らないでよ」
「おまえは名字が変わってただろ 大違いだって」
「はいはい 2人とも入って」
前田明美 39才
子供を授かることなく5年の結婚生活は幕を閉じた
ただ離婚した理由は子供じゃない
性格の不一致でもない 性の不一致だ
自分でもよく5年も我慢出来たと感心する
”一生ひとりでもいいの?”
”また寂しいオナニー生活に逆戻りよ”
”結婚を祝ってくれた友達に顔向け出来る?”
”涙を流した両親に顔向け出来るの?”
”相手は浮気もしてないし愛してくれてるのよ”
自問自答の末 ずっと継続を選び続けていた
最終的に離婚を決断出来たのは兄のおかげだ
『離婚することにした なんとなくもう無理だなって』
その言葉で子供がいる兄よりも身軽な私が
我慢してることにバカバカしくなったのだ
「じゃあ 乾杯するか」
「昔みたいに家族4人で仲良く暮らしましょ」
「ごめんね お父さん お母さん」
「何度も言わなくていいって」
「親父 早く乾杯って言ってくれよ
ずっと2人で話し続けちゃうから」
「ハハハッ そうだな 乾杯!」
「乾杯!!!」
父は政夫 64才 前田酒店社長
母は和美 62才 専業主婦
兄は政志 42才 前田酒店副社長 主に配達担当
前田酒店は駅前の商店街の中にあるので
家からは離れている 車で10分ほどの場所だ
父は祖父から店も家も受け継いだ
「あぁ でも落ち着くわ ボロくなってるけど」
「5年くらいでそんなに変わるわけないでしょ
あんたはここで34年も暮らしてたんだから」
「ちゃんと数えなくていいでしょ」
居間の柱には私と兄の子供の頃の落書きが残っている
母が拭かないようにして保存しているのだ
「美味いな 今日のビールは」
「そりゃあ あんたの大好きな明美が
帰ってきたんですもんね」
「ハハハッ」
「ちょっとは反論しろよ 親父 出戻りだぞ」
「うるさい!いいじゃないか」
「そもそもお兄ちゃんにそんなこと言う資格ないから」
「何だって~」
ビールから日本酒や芋焼酎へと飲み進めていった
「お母さんも結構飲めるようになったんだね」
「明美が出て行ってから徐々に飲むようになってね」
「俺もびっくりしたって 昔は一滴も飲まなかったのに」
「やっぱりお湯割りよね ウフフッ」
「そうそう だんだん壊れてくるから」
「そんなことないわよ ねっ あ・な・た」
「大人の時間なら俺らは2階に避難しないと」
「何を言ってるのよ もう ウフフッ」
「ハッハッハ」
しばらくすると父と母はつぶれてしまった
父も年々お酒が弱くなっている気がする
「明美 布団まで運ぼうか」
「そうだね お兄ちゃん」
居間の奥のふすまを開けて布団の上に寝かせてから
1階の電気をすべて消して2階に上がった
「お父さん ずいぶん早くつぶれちゃったね」
「今日は仕事が結構忙しかったからな」
「そっか 平日だったね お兄ちゃんもでしょ」
「当たり前だろ 俺がいないと店が回らないって」
「店を継ぐのが嫌でサラリーマンやってたくせに」
「反抗期が長く続いただけだよ」
「結婚したあとも反抗期なのはお兄ちゃんくらいだって」
「ハハハッ そうかもな」
「私も仕事しないとダメだよね」
「おまえはいいんじゃないか 親父が現役のうちは」
「本当に?」
「どうせ そのつもりだったんだろ
結婚した時に一生働かなくていいんだって
泣いて喜んでたじゃないか」
「そういうことは記憶から消してよ」
「いやっ 今までで一番の嬉しそうだったからな」
「もう」
「じゃあ 俺も寝るわ」
「うん」
「休み前なら朝まで付き合ってやるからな」
「酔うと優しくなるんだから もう 大好き!」
私は酔った勢いで兄に抱きついた
「おっ おいっ」
抱きとめてくれると思っていたがそのまま倒れてしまった
「ごめんね お兄ちゃん」
「いやっ 不意打ちだったから」
「重いよね」
「そんなことないって 昔はよく乗られてたしな」
「ハハハッ そうだよね 体重は全然違うけど」
父がいない時は代わりに兄の背中に乗っていた
映画でライオンに乗る少女を見てからだ
「このまま寝ちゃおっかな」
「トイレだけ行かせてくれ」
「あっ 私も行こうと思ってたんだ」
「じゃあ 先にしていいから」
「あぁ~ん 優しい!」
兄は酔うと優しくなるが私は酔うとイヤらしくなる
久しぶりにトイレの戸を開けたまま用を足した
ジャ~ ジョボジョボ ジャ~~
「お兄ちゃん 聞こえてる~」
「あぁ そんなことより早くしてくれ」
「ウフフッ わかったぁ」
私が出ると兄はすぐに中に入って戸を閉めてしまった
「お兄ちゃんも開けっ放しですればいいのに~」
ドンドンッ ドンドンッ
ジョボジョボジョボジョボ
「いっぱい出てるね~」
「はぁ~ 気持ちいいや」
ドンドンッ ドンドンッ
「戸を叩くなって 全く おまえは」
兄に頭を撫でられた
「ウフフッ お兄ちゃん 寝よう寝よう」
「あぁ」
2階の部屋は中央をふすまで仕切られている
兄が結婚して出て行ったあとふすまは外してあった
また私が帰ってくることになったので元に戻してあるのだ
学生の頃はふすま側にお互いの机と本棚が置いてあったので
ふすまを開けたり閉めたりすることはなかった
「ズボン脱がしてあげるね」
「ハハハッ どういう風の吹き回しだ」
兄のズボンを引っ張って脱がした
トランクスはおちんちんが引っかかっていて
ずり落ちなかった
「私もスカート脱いじゃおうっと」
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