新しい家族(8)

「さっき温泉ですれ違ったわね」
「えっ」
「弟をさがしてたでしょ」
「は、はい」
「お兄ちゃんどこで会ったの」
「露天風呂の方よ コウジくんはもう入った?」
「ううん 明日入るよ」
「なんだ おまえ迷子になってたのか」
「違うよ トイレ行ってる間に
お兄ちゃんが勝手に探しにいったんだよ」

「あぁ そういうことか」
「僕はもう迷子にならないから」
「なるって」
「ウフフッ」
「おばさん笑った」
「おばさんはないだろ いくらなんでも」
「じゃあ 何て呼べばいいの」
「そうだな」
「ヤエコさんってどうかな」
「ヤエコさん?」
「上田さんより親しい感じするでしょ」
「わかった じゃあそうする
お兄ちゃんもわかった?」
「えっ」

ヤエコさんを見つめながら
放心状態になっていた

「本当だな おかしいぞ お兄ちゃん」
「ねっ 言ったでしょ」
「ウフフッ」

「じゃ食べましょう」
「えぇ」

「よかったわ 2人ともいい子で」
「言っただろ 大丈夫だって」
「いい子だって 僕たち ハハハッ」
「ウフフッ かわいいわね」
「おばさん いやっ ヤエコさんも
とってもキレイ」
「本当に? じゃ結婚してくれる」
「それはダメ」
「少しは考えてよ」
「ううん ダメ」
「あっ 好きな子いるんだ」
「フフフッ」
「何笑ってるんだよ おまえは」
「ハハハッ」

会話がBGMのように聞こえてくる
ただ何を食べてるのか味がわからない













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