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悪妻ニューウェーブ(3) 「ただの店番でごめんね」

それから店で働きはじめて半年が過ぎた
昨日また夫が出て行ってしまったので
寂しい日々がはじまる

仕事ははっきり言って楽だ
休みも自由に取れるので夫と旅行にも行けた

店番はオーナーと2人で交替で担当していて
私が休みでオーナーもいない時は臨時休業だ
昼の2時までが基本だがオーナーが遅刻すれば
そのあとも店番をすることがある

オーナーは長谷川カズマ 46才
毎日のように飲み歩いてる遊び人だ
このお店も趣味でやっているのか
お世辞にも儲かっているとは思えない

ただ店にはプレミアのついた商品も
いくつかあってそれはショーケースの中にある
ただほとんど売れることはない
利益のほとんどは宝石の売買だろうと思う
オーナーが鑑定出来るので
私だけの時はあとで来るようにお客さんに伝える

「いらっしゃいませ」

開店すると同時に毎日のように
やってくる男の子がいる

会話はしていないが最近気になっている
もしかしたら私目当てなのかと思いはじめていた

「何かほしいモノあるなら伝えておきますが」
「えっ!?」

話しかけられて驚いている
確かにすでに2週間は来ていて
はじめて声をかけられたからだろう

深追いはしない
声をかけられるのを嫌がるお客さんもいる

「どうぞ ごゆっくり」
「あの・・・」
「はい?」
「バランスクレーのレコードってありますか?」
「バランスクレー?」

聞いたことないアーティストだ

「アイルランドのニューウェーブで・・・」

きっと大好きなんだろう その話が延々と続いた
私は他にお客さんもいないので
相づちを打ちながら聞いていた

「オーナーなら知ってるかもしれないですよ」
「まだ2枚しか持ってないので・・・
一度聞いてみてください」
「でもここまで話されちゃうと
どんな音楽か気になっちゃうわ」
「今度持ってきましょうか?」
「本当?」

話を合わせてただけなのに
その男の子は盛り上がっている

男の子と言ってるのは見た目で
この時間に高校生が来るとは思えない
すると聞く前に自己紹介をしてくれた

「僕 高野ススムって言います」
「あっススムくんね」
「工場で働いてるんですけど夜勤なので
この時間に来れるんです9時に終わって
食事するとちょうど10時くらいなので」
「じゃあ 今から寝るのね」
「はい でもここに来ると目が冴えちゃって」
「どうして・・・」
「えっ あっ 好きなんです」

えっ 好き!?

「それはちょっと・・・」
「このアンティークな雰囲気っていうか」

恥ずかしい 一瞬自分のことだと思ってしまった

「あっ いいよね 昼間でもこの店薄暗くて」
「音楽もかなりレアだし」
「オーナーが選曲してるの 私は詳しくないから」
「そうなんですか」
「ただの店番でごめんね」
「いえっ」
「あれっ じゃあオーナーと会ったことないの?」
「はい この時間にしか来たことないので」
「そっか」

オーナーとは引き継ぎで少し話をする程度で
あまり長く話したことはない
常連の方からの話で遊び人ということはわかった

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