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傷心旅行は息子と2人で(1) 「旅行に行こうか」

「旅行に行こうか」

私は宮本アヤコ 48才
18才の時に産んだ息子がひとりいる
シュンという名前でもう30才だ

息子は私というより
両親や妹が育てたと言っても過言ではない

息子の父親とは結婚せず
そのあとも男から男へと渡り歩いた

私はどうしようもない母親なのだ

「う、うん」
「お姉ちゃんまた男と別れたの?」
「悪い?」
「傷心旅行にシュンちゃんを誘うの
そろそろやめなさいよ」
「いいじゃない ねぇ?」
「・・・」

息子は気が弱くて優しい性格だ
中学の時は引きこもり気味だったが
高校で木村くんという友達と出会ってから
そういう心配もなくなった
今も木村くんと同じ職場で働いている

「今回は長く続いたな」
「ハハハッ 5年だもんね」
「荷物はどうしたの?」
「服だけ明日取りに行くよ
あの人がいない時に」
「今回は結婚すると思ったのに・・・」
「甘いわよ」
「カズコ 私のことよりあんたはどうなの?」
「えっ」

妹は3つ下で28才の時に離婚をしてから
ずっと独身で実家暮らしだ

「俺も気になってるんだ
最近誰も連れてきてないじゃないか」
「いいじゃないの」
「よくないわよ ねぇ お母さん」
「そうね まだ45才じゃない」
「もう45よ」

私と違って妹は保守的な性格なのだ

「でもまたみんなで暮らせるのは嬉しいぞ」
「そうね」
「お姉ちゃんはすぐ出ていくって」
「そのつもりだけど」
「シュンもよかったな」
「えっ うん」
「そう?お母さん嬉しいわ」

息子に抱きつくと懐かしい香りがした
5年前にも1ヶ月ほど一緒に暮らしたが
ほとんど男探しで家にいなかった

「ごめんね また狭くなるけど」
「ううん」

私と息子は2階にある部屋で一緒に過ごす
向かいが妹の部屋だ

祖父の代に建てられた家だが
木造の立派な作りで砂カベを使っているのが特徴だ
私たちが生まれたあとに1階はリフォームした
部屋をひとつ壊し広めのリビングにしたのだ

両親はだいたいそのリビングのソファに座って
テレビを見たり話をしたりしている
昼間は近所の人がいることも日常茶飯事だ

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