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鈴木商店の未婚兄妹(2) 「お兄ちゃんと私は違うでしょ」

お母さんがいなくなったらどうしよう


私は鈴木カズミ 40才

ここ平沢村で唯一の商店を母と一緒に営んでいる
屋号は鈴木商店 戦前からここにあって
店の奥と2階が住まいだ

扱ってる商品は食料品と日用品全般
あと店先で地元の人が作った野菜などの
委託販売もしている

私は父が亡くなったあとに役場の仕事を辞めて
店を手伝うことにした

手伝うといっても母は店番だけで
経理も発注もすべて私がしているので
実質経営者は私と言っても過言ではない

「またカガミ見てるの?」
「やっぱり老けたよね」
「結婚もしてないのに老けないわよ」
「まぁ 元々おばさん顔だけどね」
「自分でそんなこと言うなんて 全くこの子は」


20代の頃はこんな私にも見合い話はあった
ただ30代になると急に減って
たまにあると思ったらバツイチで子持ちだったり
全く会う気にもなれない相手だった

理想は別に高くない
胸が大きいのが武器になるくらいで
おばさん顔だし贅沢は言えないのだ

ただこっちがOKしたら相手がダメだったり
私が無理と思う人がOKしてくれたりで
まとまらなかった


「ジロウもまだ結婚してないしね」
「お兄ちゃんと私は違うでしょ」
「そうね ジロウはそんなに結婚したいって
思ってなさそうだし」


私には兄がいる ただいるにはいるが
ここ何年も話すらしてないので家族という気がしない

きっと次に会うのは母が亡くなった時だろう
まぁ まだ母は元気なのでずっと先の話だ

友達には兄がいるだけでうらやましいとか
言われたりしたが全く同意出来なかった
可愛がられた記憶がまずないのだ


「じゃあ もう店を閉めよっか」
「そうだね」

6時くらいになるとお客が全く来なくなるので
だいたいそのあたりで店を閉める

「やっぱり安田さんのところのナスは人気だね」
「美味しいもんね」

形が悪いものをタダでもらったりするので
味を知っている


村に商店がひとつしかないということもあって
売上げは全く心配することはない
高齢化は進んでいるがもう村民の数は底を打って
逆に増えたりしてるので安定しているのだ

店まで来れない高齢者の家には車で品物を運んでいく
父は軽トラックで運んだりしてたが
私は自家用で買ったミニバンの高級車で運んでいる

化粧品も結構いいモノを使っている
ネットで簡単に買えるようになったので
使わないモノまで買ってしまうのが最近の悩みだ


「えっ お母さん どうしたの!」

店先で母が倒れて・・・


あまりにも急なお別れだった
さっきまで元気だったのにこんなことになるなんて
本当に人生一寸先は闇だ

呆然としながらも兄への電話までは
正気を保っていたがそのあと泣き崩れた

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